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北極圏に対する気候工学

 おそらく今最も積極的に北極圏に対する気候工学の必要性を主張している団体が、Arctic Methane Emergency Group (AMEG) ですが、ここがウェブサイトで公開している北極圏メタンに関する小冊子に、その方法がまとめられています。以下、その要点をまとめます(数か月前、AMEGに翻訳許可を得るためにメール送ったけど、まだ返事が来ない)。AMEGのサイトの右上、CLICK HERE DOWNLOAD PDF BOOKLETよりダウンロードできます。
http://www.ameg.me/

 まず北極圏の温度を低下させる方法。これはSRM (solar radiation management) と呼ばれるもので、以下の3つに分類されます(小冊子 p.11 Cooling Techniquesより)。
・ 太陽光を反射させるための成層圏エアロゾル注入
・ より太陽光を反射させるための、雲の増白
・ 熱放射を宇宙空間に逃がすための雲の除去
これ以外にも、泡を注入して海面の反射率を増加させる、秋と冬に海氷を砕き、海氷の厚みを増して多年氷のようなものにする(なぜ厚みが増すのかは書かれていません)が、p.13に紹介されています。

 またメタンの放出を防ぐための方法も紹介されています。天然ガスを採るための方法は、不安定な海底の永久凍土に対してはリスクが大きいので、メタンを分解する微生物を酸素と栄養とともに注入する、フード状のおおいやビニールシートを使って回収するなどがあげられています(p. 13~14)。空気中に出たところを燃やしてしまう、または大気中から回収するという方法は、あまり現実的なものではないそうです。

 どの方法を使うにせよ、これらの対策が十分な効果を発揮するためには、海氷の消滅前に行うべきだと思われます。海氷消滅後は気温、海水温共に急速に上昇することが予想されるので、それに対応するためにはより大規模な介入が必要となるからです。AMEGは海氷消滅を2015年9月と予想していて、そのための対策を取るように各国の指導者に請願書を送っているようです。

 実際に気候工学を用いるかどうかはともかく、その効果、コスト、リスクに対する十分なシミュレーションは早急に行われるべきです(たとえばエアロゾル散布なら、どのぐらいの量を注入し、温度低下がどのぐらい見込まれ、その北極圏の大気の状態に対する影響はどのぐらいか)。素人の僕の考えでは、エアロゾルだと気流に流されて効果が拡散するように思えるので、海氷面の反射率を何らかの手段で改善するほうが、大気状態に対する影響も少ないのではないかと思いますが、専門の方の意見をお聞きしたいです。
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大熊座から来た男

Author:大熊座から来た男
HNは池澤夏樹『スティル・ライフ』より。
ブログ名は、ツンデレ美少女風に読んでください。
CV:今井麻美、斎藤千和推奨。

膵腺房細胞癌という非常に珍しい病気と闘いながら、気候変動(特に北極圏問題)や気候工学(ジオエンジニアリング)について学んだ情報を発信していきます(体調不良のため、最近は闘病ブログになりつつあります)。気候学は独学で勉強中なので、いろいろとご指摘お願いします。

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